建築計画
2017.11.28

第3章 -わたしと家の約80年のものがたり-

2017年 わたしのZEHリノベーション

 シェアハウスのなかよし4人組はそれぞれ一般企業に就職して社会人生活を始めた。定期的にそれぞれの会社のグチを言い合うだけの何の生産性のない飲み会を開いて、しばらく学生の延長のような生活を送っていたが、各人のライフスタイルのズレが大分大胡行成、シェア生活も終わりが近いとみなが感じていたと思う。A子の「彼氏と結婚前提の同棲」をきっかけに、はたしてシェアハウスは解散することになった。

 程なく、私にも結婚する相手ができた。夫がローンを組んで家を建てようと言うので、三鷹にあるあの家はどうかと提案した。夫にとっては何の思い入れもない土地なので、最初は乗り気でない様子だったが「すでにある部分を活かす増改築であれば、格安で家を建てられる」という建築家の請け売りが功を奏し説得に成功する。

 建築家は、待ってましたとばかりに、増改築プランを持って笑顔でやってきた。既存部分を最大限に保持する方針で、リノベーションによってゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)にするという案だった。これまでえ色々とお世話になっていることもあり、ゼロエネルギーの価値を力説する設計者の熱意に押し負けるかたちで、このプランでいくことになった。  既存建物が多く保持されるところは、とても気に入っている。夫婦とも仕事が忙しく、現状はほとんど寝るために帰ってくるような場所だが、それでもそのわずかな時間が楽しみになるような家になった。